國學院大學 科学教育方法学研究室(寺本研究室)

アクティブ・ラーニング小学校のポイント【保存版】

1.「主体的な学び」が成立する四つの条件

主体的な学びには「自分自身で判断し行動できる」ことが重要である。自分自身で行動するためには、まずは自分自身が「問題意識」をもっていることが必要である。自分自身の問題意識をもってはじめて、追究する課題が明確(課題発見)になるといえ、すべてのスタートとなるといえる。しかし、問題意識をもっているだけではその先の解決にはつながらない。なぜならば、自分自身で判断し行動する際に必要な「知識・技能」や、ものの解釈や認識のしかたである「とらえ方」や、考える方法や状況に対する反応のしかたである「考え方」も必要だからである。
このように、自分自身で判断し問題を解決するにあたって「問題意識」「知識・技能」「とらえ方・考え方」が必要であり、この三つの要素で解決に向けて行動することは可能となる。しかしながら、時には自分自身の考え方や行動が間違っている場合もある。その場合、自分自身で「自分の考え方や行動が間違っていないか」「間違っていた場合、どのように改善するか」という、自分の判断や行動が正しいかどうかを考えたり、方針転換をしたりする必要が出てくる。そのためこの三つの要素に加え、自分自身の考えや行動を見直したり、その後の計画を立てたりする「メタ認知」の要素が必要になる。したがって、「主体的な学び」が成立する条件として、「問題意識」「知識・技能」「とらえ方・考え方」「メタ認知」の四つの要素が一部に偏ることなくバランス良く必要であることがわかる。

2.「対話的な学び」が成立する三つの条件

対話的な学びには、「新たな知識や考え方の共有や創造をする」ことが重要である。対話を通して行動するためには、まずは集団としての「問題意識」を共有していることが必要である。これは主体的な学び同様、集団としての問題意識を共有してはじめて、集団で追究する方向性である課題が明確になるといえ、すべてのスタートとなるといえる。また集団は、様々な意見をもつ個人の集まりである。集団の異なる意見から最適解を選択する判断をするためには、意見が出し合える人間関係づくりや、誰もが納得できる合意点や妥協点を見つけるために意見を整理・調整できる「合意形成能力」をもっていることが求められるといえる。さらに、集団の異なる意見から最適解を選択する判断をする際には、他者の意見の問題点を指摘したり改善点を提案したりする「批判的思考」ができることも重要である。したがって、「対話的な学び」が成立する条件として、「問題意識」「合意形成能力」「批判的思考」の三つの要素が一部に偏ることなくバランス良く必要であることがわかる。
このように、指導法を活用する際は、本来どの要素が関係しているのかあらかじめ理解する必要がある。

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